しし・しょうきず
江戸時代中期 鍋島綱茂 筆
3幅対 (左幅)縦139.1cm 横52.6cm
力強い阿・吽形の獅子と鍾馗(しょうき)の図。赤い小鬼の顎を掴む鍾馗は、疫鬼を退け、魔を除くという中国の故事に基づく神であり、日本でも端午の節句の五月人形や幟などに描かれる。左右幅には、静かに佇む吽形と躍動感のある阿形の獅子が対照的に構える。
画・賛ともに3代藩主鍋島綱茂の筆。綱茂は歴代佐賀藩主の中でも特に儒学をはじめ漢詩や和歌、絵画、儒学など多方面の学問・芸術に長けていた。余技的な大名芸の域に留まらない本格的な作品が数多く遺されている。
本品は「伝来品でたどる鍋島家の歴史 ―佐賀藩主から侯爵へ」展 第1期(5月20日~7月20日)に出品しています。