2017年10月 竹内門跡良恕親王短冊

竹内門跡良恕親王短冊

たけうちもんぜきりょうじょしんのうたんざく
寛永12年(1635)
 良恕親王 筆 
(本紙)縦58.6cm 横27.6cm (短冊)縦35.8cm 横5.6cm (本紙)絹本着色 (短冊)彩箋墨書

慶長18年(1613)、鍋島忠直公は初代藩主鍋島勝茂公と正室・高源院との間の初の男子として佐賀城二の丸で誕生したが、寛永12年(1635)正月28日、家督相続前に23歳の若さで疱瘡により逝去した(法名 興国院殿敬英賢崇大居士)。
本資料は、忠直公の逝去を知った竹内門跡良恕親王が「不慮の儀、驚き入り候」として勝茂公に贈った作。「人の親のたゝなをさりのわかれとも おもひさためぬ涙なるらし」と、歌中に「忠直」の四文字を詠み込んでいる。大小の金切箔や金銀の砂子による雲霞の合間に蓮池を表した地に
短冊が貼り付けられており、軸端の小口には八弁の蓮が表されているのは追善の意味と考えられる。父 勝茂公により、菩提寺の高傳寺に納められた(大正14年に鍋島家に返納)。
良恕親王(1575~1643)は後陽成天皇の弟で、書画や和歌を能くしたことで知られる。
のちに忠直公の嫡男・光茂公が2代藩主となるが、勝茂公は孫に藩主の座を譲るまで50年間にわたり、その地位にあった


 

展示案内

本品は「佐賀藩 初代藩主の子供たち」展(平成29年9月4日~11月4日)に出品しました。

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