慶長12年(1607)、鍋島勝茂公は龍造寺家の家督を引き継ぐ形で初代佐賀藩主となり、多久家など龍造寺家一門を重用しつつ初期の藩政を推し進めました。
勝茂公は七男六女*の子供たちに恵まれましたが、このうち五男六女は、德川家康公の養女である継室高源院との間の子供です。姫君は、おもに多久家をはじめとする龍造寺家一門に嫁ぎ、縁戚関係を深めました。
世継ぎとなったのは二男忠直公。他の息子たちの多くは分家を創設し、ともに藩政運営や、幕府に対する鍋島家の立場の維持・発展を目指しました。
ただ、忠直公は23歳で早世したため、2代藩主はその嫡子光茂公(勝茂公の孫)が継ぐこととなりました。
本展では、平成29年が長男元茂公による最初の分家創設(小城鍋島家)から400年にあたるのを機に、初代藩主による一門の創設を中心とした藩政運営の基盤づくりをたどりました。(*)成人した子女のみ
第81回企画展「佐賀藩 初代藩主の子供たち」図録 |
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¥500 平成29年9月発行 A4版 48ページ 鍋島勝茂公の長男元茂公による最初の分家創設(小城鍋島家)から400年を記念し、初代藩主による一門の創設を中心とした藩政運営の基盤づくりをたどる。 図書に関するお問合せ・ご注文は、 |
※特記のないものはすべて公益財団法人鍋島報效会所蔵
4 元茂公御年譜(巻一) 1冊 寛政12年(1800)成立 鍋113-101
7 (1) 多久家所蔵文書 1冊 江戸時代後期 鍋015.2-10
(2) 御書物写(多久家有之候御書物写) 23冊 江戸時代後期 鍋015-10
(3) 多久家書物写 19冊 天保14年(1843) 鍋015-1
(4) 多久家有之候書類 15冊 嘉永6年(1853) 鍋015-2
9 鍋島勝茂宛て千鶴(徳寿院)消息写(多久家文書) 1冊 江戸時代後期書写
原本は寛永2・3年(1625・6)頃 鍋015-1
12 (1)笏 (2)石帯 (3)平緒(垂) (4)平緒(本緒) (5)紅地大口 (6)襪
伝 鍋島忠直所用 江戸時代 高傳寺返納品
17 鍋島勝茂覚書(多久家書物写御什物方指出二十二号) 1冊 江戸時代後期書写
〔寛永16年(1639)〕9月28日付 鍋015-1
19 和泉守忠茂殿譜 1冊 江戸時代 鍋113-107
22 采配 1握 成富兵庫茂安所用 安土・桃山~江戸時代初期
28 参家幾路具(三家記録) 1冊 江戸時代後期 原本は〔明暦3年(1657)〕3月18日付
鍋109-14
30 鍋島光茂宛て直澄遺書案(五番誓詞御懸硯入組第104号) 2冊のうち1冊
江戸時代後期書写 原本は〔寛文9年(1669)〕2月15日付 鍋320-31
31 御三家格式 1冊 江戸時代後期書写 原本は天和3年(1683)2月22日付
鍋362-8
32 勝茂公其外様短冊七葉 1幅 鍋島勝茂ら筆 江戸時代前期