ひなどうぐ さんきょく
江戸時代後期 七澤屋 木製 漆塗 蒔絵
1揃 (箏)幅19.0cm 奥行3.7cm 高さ2.3cm (胡弓)幅2.0cm 長さ10.0cm (三味線)幅2.6cm 長さ13.2cm
本物の楽器さながらに絃が張られた繊細なつくりの雛道具。箏・三味線・胡弓の三つの絃楽器を総称して三曲という。小さな箏柱や箏柱箱、バチや弓なども付属している。また、箏の端には1mmにも満たない細やかな模様が象嵌されており(写真2枚目)、隙間なく施された蒔絵と合わせて手の込んだ印象を受ける。
「大」の字形の牡丹唐草文の蒔絵から、上野池之端の七澤屋製のものと思われる。外箱の貼紙に「梅印」とあることから、11代鍋島直大夫人栄子(ながこ)の所用品とわかるが、箱の裏面には「七宝印」と記されている。七宝印は10代直正の長女貢姫(慈貞院)のお印であり、貢姫から栄子に譲られたように、鍋島家の雛人形・雛道具は代々受け継がれ、今日まで伝来した。
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箏の龍頭部分
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(箱裏)「七宝印」 (蓋表)「梅印」
本品は「鍋島家の雛祭り」展(平成31年2月11日~3月31日)に出品しています。
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