わきざし めい らくようほりかわじゅうくにひろ けいちょうしちねんはちがつ
くろろいろぬりわきざしこしらえ
脇差 長54.5cm 反り1.4cm 銘「洛陽堀川住國広 慶長七年八月」
黒蝋色塗脇差拵 全長74.0cm 鐔銘「直好」
熨斗図小柄・笄 後藤通乗光寿 作 小柄・笄銘「後藤光寿」
いずれも7代藩主鍋島重茂所用
7代藩主鍋島重茂(しげもち)所用の脇差と拵。脇差は「洛陽堀川住國広 慶長七年八月」と銘があり、山城国(京都)の刀工・堀川國広の晩年の作。國広は、元は日向国(宮崎県)の飫肥藩主伊東氏に仕えた武士であり、鍛冶を専業として諸国を歩き、慶長4年(1599)に京の堀川に定住したとされる。
拵は艶やかな黒蝋色を基調とし、各所の金具には鍋島家の家紋である杏葉紋が彫り表されており、全体的にシンプルながら格式高い仕上がりとなっている。
付属する目貫・笄・小柄(合わせて三所物という)は熨斗の文様で揃えられている。作者の後藤通乗光寿(1664~1721)は、室町時代より将軍家の刀装具の彫金などを行っていた後藤家の11代目であり、伝統的後藤家の作風に町彫り風の斬新さを加えた。
本品は「伝来品でたどる鍋島家の歴史 ―佐賀藩主から侯爵へ」展 第2期(8月19日~10月19日)にて展示しました。
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