公益財団法人鍋島報效会 徴古館


平成22年度の活動

活動紹介(今年度)

2010年4月1日~2011年3月31日開催分

ジャズコンサート「ゴールデンシニアトリオ+2」 2011年3月27日

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  佐賀城下ひなまつり最後のイベントとして、当館で初めてとなるジャズコンサートを開催しました。佐賀の初期洋風建築として国登録有形文化財となっている当館2階フロアでの、マリンバ・チェロ・ドラムスなどによる本格的なジャズとヴォーカル、軽妙なトークに、来場者の方々も自然と手拍子をとられ楽しまれました。
なお今回の無料コンサートは、鍋島直昶さんはじめ演奏者の皆さま、佐賀市文化会館の大島館長のご協力により実現しました。記して感謝いたします。

ひなまつり関連イベント 2011年2月27日

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  当館で開催中の「鍋島家の雛祭り」展にあわせ、2階フロアにて折り紙サークル「四季の彩」の皆さんのご指導による折り紙教室と、裏千家 吉武和代社中の皆さんによる抹茶のお接待を行いました。折り紙は当館がオリジナルに製作した佐賀藩ゆかりの鍋島小紋柄のものを用いてお雛様などを折って頂き、家族連れなどで賑わいました。この催しは3月6日(日)と13日(日)にも開催します(いずれも11時~15時)。折り紙は15色各1枚入り200円で販売しております。

佐賀城お濠遊覧船の進水式 2011年2月20日

画像(佐賀城お濠遊覧船の進水式)
  佐賀城のお濠や多布施川の豊かな水辺の再生を核としたまちづくりに取り組むNPO九州さがプロジェクトと財団法人鍋島報效会が主催し、佐賀城お濠めぐり用に新造した遊覧船の進水式を行いました。遊覧は南濠を往復する約50分間で、本丸歴史館近くでは船頭役から披露された10代鍋島直正の詩が、静かで広大なお濠に響き渡りました。今後の本格運用に向け、運行形態などを検討している所です。

第11回佐賀城下ひなまつり開幕 2011年2月19日

画像(佐賀城下ひなまつり)
  「鍋島家の雛祭り」展を開催する徴古館前で開会式が行われ、佐賀城下に春の到来を告げるひなまつりが開幕しました。徴古館では、昨年修復された三躯だけ現 存する旧佐賀藩主・鍋島家伝来のお人形を10年ぶりに揃ってお披露目しています。風格あるおひな様に、寒かった冬の終わりと春の足音を感じて頂ければと思 います。
3月31日まで開催。

お香イベント「初春の香りを楽しむ」 2011年1月23日

画像(お香イベント「初春の香りを楽しむ」)
  昨年に引き続き、新春イベントとしてお香を楽しむ会を開催しました。組香は種々ありますが一般的な「源氏香」で、5種の香りを聞き比べ、どの香りが同じかを当て競う雅びな遊びです。ご参加の多くの方は「お香初心者」でしたが、ルールの説明から香炉の持ち方、聞き方を志野流の椛島禅徹先生に分かりやすく解説して頂き、和やかな雰囲気のなか普段は体験する機会の少ない香りの世界を楽しまれていました。なかには5種全てを当てた方もおり、当日の会の記録紙と皆さまからの拍手がプレゼントされ、終了後は合わせて準備したお抹茶席でゆったりと至福の一時を過ごされていました。

講演会「幕末さが城下まちづくり構想200年」 2011年1月22日

画像(講演会「幕末さが城下まちづくり構想200年」)
  昨年5月から 8ヵ月に渡り当館が主催してきた文化庁支援事業「佐賀城下絵図を読み解き、まちづくりに活かそう!」の締めくくりとしてNPO九州さがプロジェクト世話人の原田彰氏による講演会を開きました。「生物多様性」をキーワードに、佐賀城下を流れる多布施川を中心とした水辺の復活と歴史を活かした城下まちづくりの理念とプランについて広い視野からお話して頂きました。本事業で中核に据えた御城下絵図という歴史資料が過去を物語るだけでなく、未来への指針と現在における活力を市民に与え得るものであることが再認識されました。「御城下絵図を読み解く」展は来週土曜の29日まで。

第5回佐賀城下探訪会「城下の神社仏閣」 2011年1月16日

画像(第5回佐賀城下探訪会「城下の神社仏閣」)
  9月から開催してきた佐賀城下探訪会も今年度は今回で最終回。今シーズン最も冷え込んだこの日も、 80名近い参加者とともに氷の張る路傍の水路などを城下絵図と見比べながら、城下東半分の寺社を20ヵ所近く巡りました。多くの寺社で住職さん・宮司さんから由来などについて直接説明して頂き、茶菓の接待も頂くなど貴重な機会となりました。毎回異なるテーマで昨年度から通算9回実施しましたが、尽きない佐賀城下の歴史と魅力に引き続き来年度の開催を望む多くの声も頂きました。開催の際はHPやマスメディアでご案内します。

第4回佐賀城下探訪会「水みち よかとこ探訪」 2010年12月12日

画像(第4回佐賀城下探訪会「水みち よかとこ探訪」)
  「水みちよかとこ探訪」をテーマに開催した第4回佐賀城下探訪会(文化庁支援事業)には、寒い師走の時期にもかかわらず最多となる約120名もの参加がありました。御城下絵図を見ると、佐賀城下には縦横に水路が張り巡らされており「水のまち」だったことが分かります。その多くは現在まで連綿と活きており、この日は多布施川、紺屋川やその他の水路などを現地で確認しながら歩きました。次回は城下の東半分の寺社をめぐる「城下の神社仏閣」を1月16日に開催します【要予約】。


講演会「知られざる佐賀城下の蒔絵師・芦刈梅吉」 2010年11月27日 

画像(講演会「知られざる佐賀城下の蒔絵師・芦刈梅吉」)
  ただいま開催中の「御城下絵図を読み解く」展に関連し、当館2フロア階にて当館学芸員野口朋子による講演会を行いました。佐賀城下の材木町で蒔絵師として活躍し、大正天皇への献上品を手がけるほどの腕を持ちながらも、これまでその存在が知られることのなかった芦刈梅吉について、その生涯や作品紹介、同時代の佐賀での状況などについてお話しました。講演後には梅吉作品の調査・展示にご尽力いただいたご子孫の芦刈信城氏による談話をいただき、その後会場を展示室に移してギャラリートークを行いました。

第3回佐賀城下探訪会「本庄江の津めぐり」 2010年11月14日

画像(第3回佐賀城下探訪会「本庄江の津めぐり」)
  佐賀城下探訪会(文化庁支援事業)の第3回目にあたるこの日のテーマは「本庄江の津めぐり」。東の佐賀江とならび、城下と他地域をつなぐ重要な役割を担った本庄江に沿って相応津まで下る約8㎞の道のりでした。芦が茂り櫨が赤くそまった風情ある本庄江の本庄津、厘外津、今津、相応津の津めぐりを中心に、渡船場跡や佐賀藩の御船小屋跡をめぐるなど、城下にとって本庄江の水運がいかに重要だったかを再認識できる探訪会となりました。次回は御城下絵図に見られる堀や河川、水路をたどる「水みち よかとこ探訪」を12月12日に開催します【要予約】。

国文学資料調査 2010年10月15~17日

画像(国文学資料調査)
  昨年度より国文学研究資料館が継続的に行っている鍋島家伝来国文学資料の調査が、今年度も3日間に亘り行われました。今回は、3代藩主鍋島綱茂伝来の三代集など近世の資料を中心に、平安後期の国宝・催馬楽譜まで幅広い時代の資料が対象となりました。「これだけ粒揃いの資料群は珍しい。直に接してみて、内容のみならず装丁、外箱も含め大切に伝えられたことが分かる。」とは、調査員のお一人で福岡大学人文学部教授の山田洋嗣先生。資料群の詳細が明らかになる日が楽しみです。

第2回佐賀城下探訪会「伊能忠敬の歩いた道」 2010年10月10日

画像(第2回佐賀城下探訪会「伊能忠敬の歩いた道」)
  文化庁支援事業の一環として徴古館が主催している城下探訪会の第2回目にあたるこの日のテーマは、「伊能忠敬の歩いた道」。まず徴古館内で伊能図を観覧し、その後まち歩きへ出発。伊能が残した測量日記や御城下絵図をもとに、彼が測量のため文化9年 (1812)に辿ったルートを中心に廻りました。測量日記に出てくる屋敷地の位置を確認し、また橋幅の現況を測って測量日記と照合しながら約7㎞を歩きました。一般の参加者に加え、「塚崎・唐津往還を歩く会」の例会と合同開催となったこともあり、県内外からの参加者は100名にのぼりました。次回は11月 14日(日)「本庄江の津めぐり」を開催します。【要予約】

講演会「生物多様性とは何か」 2010年9月25日

画像(講演会「生物多様性とは何か」)
  ただいま開催中の「いきもの大集合!―美術にみる動植物」にちなみ、「生物多様性とは何か」と題する講演会を行いました。講師は佐賀県立厳木高等学校教諭の中原正登先生。生物多様性の概念を分かりやすく説明していただき、佐賀における絶滅危惧種の紹介や種の保全と地域振興を結びつけて町づくりにつなげていく可能性などについてお話していただきました。
なお、10月から名古屋で開催される「生物多様性・国際シンポジウム」に先立ち、2日にプレ佐賀大会「佐賀から自然の再生を世界へ」が佐賀市文化会館で開催されます。

第1回佐賀城下探訪会「葉隠ゆかりの地と御茶屋めぐり」 2010年9月5日

画像(第1回佐賀城下探訪会「葉隠ゆかりの地と御茶屋めぐり」)
  昨年度より徴古館が主催している佐賀城下探訪会が、本年度も「佐賀城下絵図を読み解き、まちづくりに活かそう!」(文化庁支援事業)の一環として始まりました。第1回目にあたるこの日は、「葉隠ゆかりの地と御茶屋(藩主別邸)めぐり」というテーマで、絵図と現況を見比べながら約7㎞を歩きました。今回の絵図読み解き作業で初めて確認された葉隠の筆録者である田代陣基の屋敷跡(水ヶ江)や、その墓がある瑞龍庵(田代)、葉隠口述者の山本常朝生誕地(中ノ橋小路)、石田一鼎の墓がある水月寺(精町)、十五御茶屋跡や水ヶ江御茶屋跡など約10ヵ所を廻りました。県内外からの参加者は100名にのぼり、参加者から新たな意見も活発に出るなどにぎやかな探訪会でした。

文化庁支援事業垂れ幕設置 2010年8月25日

画像(文化庁支援事業垂れ幕設置)
  当館が進めている「佐賀城下絵図を読み解き、まちづくりに活かそう!」(文化庁支援事業)の事業告知用の垂れ幕を、このたび徴古館外壁に設置しました。来月からは事業の一環として城下探訪会が始まり、11月からは城下絵図展覧会を開催予定ですが、事業を広く告知して多くの市民の方々の参加を募っています。垂れ幕は事業終了の来年1月まで設置する予定です。

佐賀藩の間尺調査(文化庁支援事業) 2010年7月26日

画像(佐賀藩の間尺調査(文化庁支援事業))
  「佐賀城下絵図を読み解き、まちづくりに活かそう!」(文化庁支援事業)では、佐賀藩における間尺 (寸法の基準)も読み解きテーマのひとつです。江戸時代の寸法は地域によって基準が異っており、佐賀城下町の屋敷帳には、十進法に基づく独特の寸法表記が見られます。佐賀藩の一間や一尺は、一体どれくらいの長さを示すのか。これを知るには、実地測量によって求めた現在の長さと、屋敷帳に記載されている間尺を比較する必要があります。そこで26日、初めての実測作業を武家地の鷹師小路東側(現在の赤松校区水ヶ江地区)で行いました。8月中には他3校区の実測を終え、数値を確定していく予定です。

ワークショップ「銅板・草・折り紙で、いきものを作ろう!」

画像(ワークショップ「銅板・草・折り紙で、いきものを作ろう!」)
  7月20日から始まった第50回展「いきもの大集合! ―美術にみる動植物」。本展では鍋島家の美術工芸品にあらわされた動物・植物・空想上のいきものなどが約90種類も大集合し、大人から子供まで楽しめる内容になっています。24日には子供向けのワークショップ「銅板・草・折り紙で、いきものを作ろう!」を徴古館2階フロアにて開催しました。折り紙でカタツムリやカニの親子を折ったり、シュロの葉でバッタを作ったり、銅板でテントウムシやカブトムシを作ったり。参加した子どもたちは楽しみながら取り組んでいました。次回は8月21日(土)に開催します。夏休みの思い出作りにいかがでしょうか。

御城下絵図のスキャニング(文化庁支援事業) 2010年6月7日

画像(御城下絵図のスキャニング(文化庁支援事業))
  当館が進めている文化庁支援事業の一環として、当会が所蔵する佐賀城下絵図の高精細データ化作業がこの日から始まりました。4日間で9点をスキャニングしてデータ化し、絵図中の微細な文字まで判読できる高精細画像を作成する作業です。今後はこのデータをもとに、複製パネルや冊子などを作成し、読み解き作業を進めていきます。

御城下絵図の撮影(文化庁支援事業) 2010年6月3日

画像(御城下絵図の撮影(文化庁支援事業))
  当館が進めている文化庁支援事業では、佐賀城下絵図の集成作業をひとつの柱としています。6月1日に行った絵図のデータ化作業に引き続き、この日は長崎歴史文化博物館所蔵の佐賀城下絵図を撮影させて頂きました。サイズは小ぶりながら、これまで佐賀で知られていた各種の絵図には見られない表記がある絵図で、今後の読み解き作業が楽しみに待たれるところです。

第1回連携事業者打ち合わせ会(文化庁支援事業) 2010年6月2日

画像(第1回連携事業者打ち合わせ会(文化庁支援事業))
  5月24日から始まった文化庁支援事業は、当館が核となり市民団体などと連携して実施する事業です。この日、各団体の代表者が出席して第1回目の連携事業者打ち合わせ会が徴古館で行われました。昨年度は4団体が連携して実施しましたが、本年度は新たに NPO法人や大学研究室などの4団体を加えた8団体が連携し、読み解き作業を進める計画です。

御城下絵図の撮影(文化庁支援事業) 2010年6月1日

画像( 御城下絵図の撮影(文化庁支援事業))
  昨年度に引き続き本年度も、徴古館が市民団体などと連携して実施する「御城下絵図を読み解き、まちづくりに活かそう!」(平成22年度文化庁美術館・歴史博物館活動基盤整備支援事業)が採択され、5月24日から事業が始まりました。まずは佐賀城下絵図のデータ化作業の第一弾として、県立美術館写真室にてデジタルおよび4×5フィルムによる絵図の撮影を行いました。本年度は佐賀城下絵図の集成も事業の柱としており、この日は当会所蔵の絵図に加え、武雄市図書館・歴史資料館や個人所蔵の佐賀城下絵図も拝借して撮影しました。

第9回研究助成研究報告会 2010年5月30日

画像(第9回研究助成研究報告会)
  郷土佐賀に関する研究を支援する当会研究助成の第9回報告会が徴古館2階で開かれました。昨年度に助成を受けた3名2団体による歴史、生物、文学など多彩な報告ののち、各研究者に対し佐賀大学名誉教授の井上敏幸先生より講評、ご助言を頂きました。今回の報告は以下の通り。①安永浩「明治期以降の小川島漁場での捕鯨業の展開」、②大塚俊司「戦国期肥前国における大名・国人の偏諱授与」、③五島昌也「くど造り民家の再検討」、④佐賀県立武雄高等学校科学部「外来魚による溜池の魚類相の変化と産卵床を用いた外来魚駆除の試み」、⑤浦田義和他4名「佐賀県の女性文学を探る ―明治以降」。これらの研究成果は来年秋に刊行予定です。

陶磁器の調査 2010年5月25日

画像(陶磁器の調査)
  7月20日から開催する「いきもの大集合! ―美術にみる動植物」の準備の一環として、佐賀県立九州陶磁文化館特別学芸顧問の大橋康二氏に依頼し、陶磁器の調査を行いました。動物をモチーフにした陶磁器を中心に、未調査の資料の時代や産地を丁寧にご教示いただきました。
次回展では伊勢海老や亀や牛など、陶磁器のみならず絵画や漆器、染織など他分野の美術工芸品の中からたくさんの動植物たちが大集合します。どうぞお楽しみに。

第10回研究助成認証式 2010年4月7日

画像(第10回研究助成認証式)
  郷土佐賀の研究を奨励するための財団法人鍋島報效会研究助成の本年度分が決定し、徴古館において認証式が執り行われました。本年度の研究内容は以下の通りです。

* 野上建紀(45)「肥前陶磁の海上交易ネットワークの研究―鄭成功一派の拠点を中心に」
* 平岡隆二(35)「近世初期佐賀における測量術~佐賀とスコット ランドに現存する測量器具「大円分度」の比較研究~」
* 田中由利子(62)「脊振弁財嶽国境争論と鍋島氏」
* 研谷紀夫(35)「鍋島直正の葬儀と国葬の成 立に関する基礎的研究」

 

 

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