えぞざつず 1帖
江戸時代後期
蝦夷地26地点の景観が描き収められている。第1図の箱館(函館)から始まり、ヲシヤマンベ(長万部)、モロラン(室蘭)、ホロイツミ(幌泉/襟裳)などを経過し最後はクスリ(釧路)となっており、太平洋側沿岸部を中心に西から東へ辿るように配列されている。箱館では、箱館山の麓に町が開け、入江が港(箱館港)となっている特徴が表されている。佐賀藩では販路拡大などを目的として、安政3年(1856)に出された藩主鍋島直正の命により翌年には藩士島義勇が蝦夷地を探険するなど、早くから同地に強い関心を示していた。
「箱館」
「モロラン(室蘭)」
本品は10代藩主鍋島直正公生誕200年記念・第67回展「鍋島直正の側近たち」(平成26年7月28日~9月13日)に出品しています。