かんそうこうどうぞうもけい
1躯 大正3年(1914) 武石弘三郎 作 高さ44.6cm
10代佐賀藩主・鍋島直正公(閑叟/1814~71)の生誕100年にあたる大正2年(1913)、県内外からの寄附金により佐賀市松原に閑叟公銅像が建設された。銅像は約30年後の昭和19年に金属回収により供出され今はない。本資料は大正3年に、銅像の制作者である彫刻家・武石弘三郎が制作した小像。人形制作者による模型は数多く現存しているが、この小像は銅像制作者自身の手になる点で貴重。特注品として鍋島侯爵家に献上された。
武石弘三郎(1877~1963)は、新潟県出身の彫刻家。東京美術学校塑造科ただ一人の第一期卒業生で、卒業後は明治34~42年までベルギーに留学。帰国後まもない武石が銅像制作者に選任され、完成した原型は東京から佐賀に輸送され、谷口鉄工所の鋳造により完成した。
本品は、10代藩主鍋島直正公生誕200年記念「閑叟公銅像展」(平成26年1月14日(火)~1月26日(日))に出品します。