公益財団法人鍋島報效会 徴古館


2017年11月 寛永五年惣着到

2017年

寛永五年惣着到

かんえいごねんそうちゃくとう
寛永5年(1628)
 縦30.6cm 横23.8cm 紙本墨書 冊子装

慶長12年(1607)龍造寺家の家督を継承する形で藩主となった初代藩主鍋島勝茂公本資料は佐賀藩で最初の本格的な藩士名簿で、勝茂公の時代にあたる寛永5年(1628)に作成された。知行高順に配列されており、筆頭は「知行 五萬七千四百五拾弐石 鍋嶋紀伊守」の鍋島元茂(小城鍋島家/勝茂長男)。2位以下は、諫早家・武雄家・多久家・鍋嶋孫平太(鍋島正茂・鹿島)・村田家(久保田)・須古家などの順に記載されている。鍋嶋孫平太を除き、いずれも龍造寺家系統の重臣で上位が占められている。
着到帳の記載順は後年になると
変更される。例えば寛永19年(1642)の場合は、筆頭の元茂(小城/長男)以下、直澄(蓮池/三男)、直弘(白石/四男)、直朝(鹿島/五男)、直長(関家/六男)と、勝茂公の子供たちの年齢順と合致する並びになっている。
本資料は、巻頭に藩の什物を管理する御什物方(ごじゅうもつかた)の黒印、巻末に勝茂公の黒印があることから原本とわかる点でも貴重。

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展示案内

本品は「佐賀藩 初代藩主の子供たち」展(平成29年9月4日~11月4日)に出品しました。

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