2011年10月 黒漆塗葵紋付行器

黒漆塗葵紋付行器

くろうるしぬりあおいもんつきほかい
江戸時代後期(19世紀)/高49.9㎝ 口径42.3㎝
木胎漆塗蒔絵/10代藩主・鍋島直正夫人 筆姫所用

天保元年(1830)、田安徳川家11代斉匡の女(むすめ)として誕生した筆姫は、嘉永2年(1849)、10代佐賀藩主・鍋島直正に継室として嫁した。

筆姫は江戸時代を通じ藩主の奥方や世子は江戸住まいが原則であったが、幕末にはその禁も緩み国元へ。筆姫は文久3年(1863)2月27日に江戸の溜池邸を発ち、東海道五十三次、中国路を経由し、1ヶ月半をかけて4月12日に佐賀城に入城した。その後、明治4年まで直正とともに暮らした佐賀城三の丸で使用された御道具のひとつ。

 

2011年が1611年(慶長16年)の佐賀城築城から400年の節目にあたるのを記念し、徴古館で開催した佐賀城築城400年記念展「歴代藩主と佐賀城」展(9月26日[月]~12月3日[土])に出品いたしました。

 

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