元禄の時代(1688~1704)には、平和な世相を背景に、様々な文化が花開き、文教による政治が行われました。
この時期の佐賀藩主は、2代鍋島光茂公と3代綱茂公親子です。光茂公は佐賀城内に孔子を祀る聖堂を創建し、綱茂公は庭園「観頤荘(かんいそう)」の中にこれを移すなど文教を振興しました。
本展では、綱茂公自筆の絵画、和歌や漢詩文の書、綱茂公所持と伝わる能装束、また聖堂にあった扁額や聖像などを通じ、歴代藩主の中で屈指の「文人大名」といえる綱茂公が力を注いだ文事の世界をご紹介しました。
※特記のないものはすべて公益財団法人鍋島報效会所蔵