ごにんばやし(のうがく)
明治45年(1912)/朝香宮鳩彦王第一王女 紀久子所用
高11.5cm~15.5cm
明治45年(1912)3月3日、朝香宮鳩彦王の第一王女紀久子様の初節句の折に、叔母にあたる泰宮様(聰子内親王、東久邇宮稔彦王妃)より贈られた五人囃子。侍烏帽子に直垂姿の童子が、左より太鼓・大鼓・小鼓・笛・謡の順にならび、表情もにこやかにお囃子を奏でている。江戸時代を通して「武家の式楽」として嗜まれた能楽であるが、江戸後期に至り囃子方をモデルとした雛人形の五人囃子が誕生するやいなや、江戸っ子に好まれ大流行したという。
本年は朝香宮紀久子様(13代鍋島直泰夫人)の初節句である明治45年(1912)から数えて100年目にあたることから、本作品を始め、同じく初節句のお祝いに祖父である明治天皇より拝領した御台人形など、天皇家より御下賜の御人形を「鍋島家の雛祭り」展(2012年2月18日(土)~3月31日(土))で特別に公開しました。