びわ めい みやじま
1面 全長82.0㎝ 鍋島栄子(11代鍋島直大夫人)所用
侯爵鍋島直大(なおひろ)公は宮中儀礼や雅楽を掌る式部長官をつとめ、栄子(ながこ)夫人も直大公とともに華族らと雅楽サークル絲竹会(しちくかい)をおこすなど雅楽に傾倒された。栄子夫人は残された古写真などから筝や琵琶を嗜んだことが知られていたが、楽器自体は伝わっていなかった。このたび徴古館に寄贈された本品は、附属する青漆塗杏葉紋付爪箱に栄子夫人の所持品であることを示す「梅印」と記されている。このことから栄子夫人が所持された琵琶であることがわかる貴重な遺品である。
本品は「鍋島家の新たな宝 ―徴古館新収蔵品初公開」展(平成27年5月11日~6月13日)に初出品します。