いろえこでまりもんみつあしりんかざら
明治時代後期~大正時代(20世紀初頭)/深川製磁製
口径26.2 cm 高さ8 cm 底径5.3 cm
輪花形、三つ足付、裏模様は唐花唐草文
春になると白く丸い花を咲かせる小手毬。小花が手毬のように集まるさまを、赤や黄、紫などの上絵具で色とりどりにあらわす。その図柄は小花のみならず、青海波文や七宝繋ぎ文、格子文や花菱繋ぎ文など、有田焼の地文によく見られる伝統的な幾何学文で埋めつくされている。
小手毬模様の皿は江戸時代・元禄期の色鍋島にも見られるが、花を地文様であらわす本作のような図柄は特異である。ゆったりとたわむ枝ぶりや小さな葉の写実的な描写とデザイン化された「手毬」の対比が楽しい一枚である。