大正9年(1920) 1枚 縦20.8cm 横26.6cm
ゼラチンシルバープリント
10代佐賀藩主鍋島直正公(1814~71)の生誕100年を迎えた大正2年(1913)。その風姿を永劫にわたり知らしめ欽慕の念を仰がせんがため、大隈重信を委員長とする委員会が組織された。県内外からの約十万円にのぼる寄附金により、佐賀市松原(北御堀端)に銅像が建設された。広々とした園内に、台座も含めると10メートルを超える巨像が聳え、左前には寄附者芳名塔が建つ。また松林を隔てた左後方の一角には側近として終生直正公に仕えた古川松根の銅像も見える。銅像前で正面を向くお二人は梨本宮守正王(もりまさおう)と伊都子妃(いつこひ)。伊都子妃(1882~1976)は11代鍋島直大公の二女で、明治33年(1900)守正王に嫁ぎ宮妃となられた。
銅像は金属回収令により昭和19年に供出されたが、生誕200年を迎えた平成26年を機に、再建のための寄附金が募集されている(平成27年6月30日まで/鍋島直正公銅像再建委員会)。