収蔵品紹介

長崎港砲台図

ながさきこうほうだいず

安政5年(1858)に幕府が諸外国と締結した安政の五ヵ国条約に基づき、長崎でも翌年から貿易が始まったのに伴い、長崎警備の重点は外目(湾外や湾口)から内目(港内)へと移った。そこで佐賀藩は文久2年(1862)、外目の伊王島砲台の備砲を藩邸内に移し、元治元年(1864)に改築した。本図は昭和初期に描かれたものだが、画面右下隅の「長崎元御屋敷砲台、文久元年酉五月御新築、元治元年子春御改築」との記述から開港後の佐賀藩邸を描いたものと分かる。画面手前には砲台が配備され、砲術や剣術の調練が行われている佐賀藩邸(大黒町/現在のJR長崎駅付近)、中景から遠景には日本や諸外国の蒸気船が停泊する長崎湾が描かれている。

昭和時代初期
陣内松齢

竪115.2cm 横150.7cm


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