収蔵品紹介

紫紋縮緬地御所解模様小袖

むらさきもんちりめんじごしょどきもようこそで

御所解模様には、類型的な風景模様の中に象徴的なモチーフを配して王朝文学や能楽の内容を暗示的にあらわすものがある。上層の武家女性が日常に着用した様式で、この小袖は菊藤を地紋として織り出した紫の紋縮緬地に、鍋島家の家紋である杏葉紋を後身頃に三ヶ所、前身頃に二ヵ所、金糸駒縫であらわす。満開の白梅と葦の生える水辺の風景を腰高にあらわし、前後の左裾部分に鳥兜と鞨鼓が配される。これらの模様から、難波の梅のもとで雅楽を舞う、という能楽『難波』をモチーフにした小袖と考えられる。

江戸時代後期(19世紀)


丈175.0cm 裄62.5cm

掲載図録

●「大名から侯爵へ ―鍋島家の華」(平成19年)


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