鶴亀松竹菊庭雛鶏遊御人形
つるかめしょうちくきくにわひなどりあそびおにんぎょう
御台人形とは、木製の台に身の丈1尺ほどの御所人形を取り付け、松竹梅の作り物や毛植細工の小動物などを配したもの。明治時代以降、宮中において皇族の子女が折々に賜る人形のほとんどが台乗りの様式となり、天皇・皇后両陛下からの賜りという意もあってか、「御台」人形と称されるようになったという。この御台人形の主題は吉祥尽くしといったところであろうか。人形の衣裳は紅縮緬地に、鶴に亀甲花菱文を刺繍しており、菊花や葉は絹を裏貼している。箱書により、朝香宮鳩彦王の第一王女 紀久子(明治44年9月12日生まれ/のちに13代鍋島直泰に降嫁)が明治44年10月30日の初参内の節に祖父にあたる明治天皇より拝領したものであることがわかる。