梨子地笹蒔絵文台・硯箱・梨子地菊流水蒔絵料紙箱
なしじささまき えぶんだい・すずりばこ・なしじきくりゅうすいまきえりょうしばこ
明治25年(1892)7月9・10日、永田町鍋島邸(現在の首相官邸一帯)新築落成祝いのための明治天皇、皇后の行幸啓が行われた。この際の御下賜金により、7月13日に大坂屋林庄八より御取入になった品々。文台と硯箱は同意匠で、総体梨子地とし、表には竹に流水を豪奢な蒔絵であらわす。硯箱の蓋裏には岩山で向き合う二頭の虎をあらわす。料紙箱は手が異なっており、蓋表は濃梨子地に満開の菊花と流水をあらわし、蓋裏と見込みは金沃懸地とし椿と梅折枝の熨斗包をあらわす。
明治時代
11代鍋島直大 伝来
(文台)竪32cm 横59.5cm 高13cm (硯箱)竪24.6cm 横22.6cm 高4.9cm (料紙箱)竪42cm 横33cm 高14.9cm
●図録「侯爵鍋島家と東京」(平成28年)