特命全権公使伊国在勤辞令
とくめいぜんけんこうしいこくざいきんじれい
明治4年(1871)、岩倉使節団に同行した最後の藩主鍋島直大は大名華族留学生として英国オックスフォード大学に学び、明治7年佐賀の乱の報に接し一旦帰国、胤子夫人同伴で再渡欧し、明治11年帰国した。12年2月ドイツ、イタリアの皇族、アメリカ前大統領等の来航につき接伴掛を、8月には外務省御用掛を仰せつかる。そして、明治13年3月8日、特命全権公使に関する「任特命全権公使」「伊太利国在勤被仰付候事」「二等年俸下賜候事」という、三つの辞令書を太政官より同時に拝受した。セットで残る好例。