洋行前の鍋島直大像
ようこうまえのなべしまなおひろぞう
明治4年(1871)の岩倉使節団の渡航に伴い渡欧する直前に撮影した11代鍋島直大の肖像写真。同日撮影の集合写真あり。裏には「横浜馬車道写真師東谷」の印がある。清水東谷の写真館でネガ用に作製したものと考えられる、コロジオンガラス湿板も現存する。同館で撮影されたネガ用コロジオン湿板とプリントが同時に伝来するのは大変貴重な例といえる。なお、この名刺写真に写っている敷物の柄のかたちは、内田九一の写真館で撮影された写真の敷物の柄と酷似する点も重要な情報である。