明治天皇・皇后陛下肖像写真
めいじてんのう・こうごうへいかしょうぞうしゃしん
最初に明治天皇・皇后両陛下を謹写したのは内田九一である。弘化3年長崎に生まれた九一は上野彦馬のもとで修行、慶応2年(1866)に横浜馬車道で開業したのち、明治2年浅草瓦町で写場を開業し、ここを本拠地として活動したという。明治6年に撮影された肖像は名刺判写真で四隅に唐草を描いた台紙及び鶏卵紙の裁ち方は非常に雑である。台紙裏面は無地で写真館は分らないが、内田九一撮影と同じ肖像。ただ、東京都写真美術館蔵の明治天皇像とは手足の位置が異なる。