収蔵品紹介

西街道九ヶ国図

さいかいどうきゅうかこくず

九州の簡略化された交通図で、海路もしめされている。凡例に国境をはじめ神社、仏閣、港、城下、名所旧跡をあげる。下部に藩主名、支配石高などが付記され、唐津の「水野左近将監」は忠鼎(藩主期間1775‐1805)のことで、文化年間頃の状況とみなされている。種子島には天文12年秋、南蛮商船によって鉄砲が伝来したことが付記されている。なにより国別に色分けされた色彩は鮮やかで、鑑賞するにも好ましい。朱線で道がしめされ、佐賀県内は東から田代・中原・佐賀と轟木と境原は省略されている。佐から西は有明海沿岸に引かれ、牛津・鹿島間の詳細は省略され、多良から諫早方面への道は示されていない。また佐賀の西にある「小野」は小田の誤りか。

文化年間頃


竪95cm 横60cm


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