バッスル・ドレス
ばっする・どれす
11代鍋島直大夫人の栄子が着用した夜会服。江戸時代後期の武家女性が好んだ小袖地をドレスに仕立てた、他に例を見ない貴重なバッスルドレス。小袖地の部分は白紗綾形紋綸子地に菊・桜・牡丹・唐団扇模様を刺繍と型しぼりで表出している。前スカートと裾の部分は白サテン地を用いる。多色絹糸による杢ビーズやタッセルの飾り付き。スカートの後ろ部分にふくらみをもたせた着装形式をバッスルスタイルといい、日本では鹿鳴館時代に流行した。
明治時代中期
日本製
鍋島栄子 伝来
(上衣)胸囲88.0cm 胴囲56.0cm 前丈61.5cm 後丈64.0cm 袖丈40.5cm (スカート)胴囲60.0cm 前スカート丈98.0cm 後スカート丈146.0cm 裾囲316.0cm
●「大名から侯爵へ ―鍋島家の華」(平成19年) ●図録「侯爵鍋島家と東京」(平成28年)