三代和歌集
さんだいわかしゅう
古今和歌集・後撰和歌集・拾遺和歌集の三つの勅撰和歌集をあわせて三代和歌集とよぶ。本資料は3代藩主鍋島綱茂(1652~1706)が24~28歳の時に所望し、和歌や書に優れた皇族・公家に書写してもらった写本。
古今和歌集は貞応2年(1223)の戸部尚書滕判本を、延宝3年(1675)に二品親王(道晃法親王)が写したもの。後撰和歌集は天福2年(1234)桑門明静書写・文明10年(1478)書写本を、延宝5年に前亜槐(飛鳥井雅章)が写したもの。拾遺和歌集は天福元年(1233)六十八桑門融覚の写本を、延宝7年に亜三台源(中院通茂)が写したもの。
中院通茂の妹甘姫は、2代藩主鍋島光茂の継室(但し綱茂の生母ではない)。綱茂が若いうちから和歌の勉強をしていたことと宮廷歌壇とのつながりがうかがえる。
延宝3~7年(1675~79)
道晃法親王・飛鳥井雅章・中院通茂 筆
鍋島綱茂 伝来
(古今集)縦24.4cm 横18.0cm (後撰集)縦24.4cm 横18.0cm (拾遺集)縦25.0cm 横18.0cm