収蔵品紹介

旧佐賀藩弘道館之図

きゅうさがはんこうどうかんのず

弘道館は8代藩主鍋島治茂が天明元年(1781)、城下の松原小路に創設した藩校(約1,900坪)。のち天保11年(1840)、10代藩主鍋島直正は人材育成の強化を図り北御堀端小路に移転拡張した(約1,900坪)。本図は拡張後の弘道館の間取りが示された図面。
校地はおおよそ5つの空間に大別でき、南側には道路に面して武芸場が並び、本門が設けられている。北側は馬責馬場や騎射馬場、西側には講堂や「藩主臨校間」である循誘堂などのほか、湯屋や竈、漬物部屋や醤油部屋・味噌部屋、木炭部屋・石炭部屋など生活にまつわる空間の記載も詳細である。中央部には一番寮~四番寮があり、東側に蒙養舎が設置されている。七局六寮のほかに大講堂・武芸場・厨房などを備えた大規模な藩校の様子がうかがえる。直正は天保11年の新築開講にあたり「文武を励み国家の御用に立つよう心掛くべし」と訓示した。

明治時代


縦52.2cm 横77.3cm


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